第4話目になるかな?
2006/04/25 15:31:57
というわけで、先日の攻城戦。
これをフェンの視点で追っていくとどうなるか。
またまたつたないShort Storyの始まりです。
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これをフェンの視点で追っていくとどうなるか。
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風が辿る路 ~Wanderer of wind~
第4話 雇われ暗殺者の攻城記
すごい渋滞だ…周りが誰が誰だか……………
ここはゲフェンのブリトニア砦。
飛行船の狩りにようやく飽きた私は、
知り合いのハイプリーストの要請を受け、この場に立っている。
1対1の戦いが信条である私にとって、
集団対集団という、攻城戦は未知の領域である。
手当たり次第に叩いていくのでは、直ぐに精神力が尽きてしまうし、
要請を受けたからにはそれなりの働きを示さねばならないし、
ケースバイケースで動かなければならないというのは、
アサシンにとって、計画を緻密に練って目標のみを倒す作業とは程遠く、
苦手な部類に入るなと、私的に思った。
ともあれ、敵は前からも、後ろからも押し寄せてくる。
前は勿論砦を守っている防衛側。
後ろは我々に便乗して砦を取ろうとしている別のギルド、
もしくは、最前線に戻ろうと移動している防衛側。
実は要請は受けたものの、特に指示は無かった。
まぁ一発の火力だけが取り柄のアサシンクロスだから、
周りの動きを見て、自分で判断して行動してくれという意味と判断することにした。
とりあえず、敵に見つからないようにクローキングで先にじわじわと進む。
途中で同ギルドアサシンクロスが敵ロードナイトに向かってソウルブレイカーを使っているのを目にした。
最前列に行くのを阻んでいるようだが、ただでさえ固いロードナイトが、
回復剤を使いつつ砦の中に逃げようとしている。
このアサシンクロスは敵部隊との挟撃を阻止しようとしているのだろう。
卑怯かもしれないが…防戦一方になっている敵の前に、クローキングしたまま立ちふさがると、
ほぼゼロ距離でのソウルブレイカーの詠唱に入った。
勿論クローキングは解けてしまうが、構わない。
敵の顔が凍り付いた。新手の、それもこの近距離…
観念したのか回復剤の使用を諦めて、私ともう一人のアサシンクロスのソウルブレイカーを、
丁度挟まれる形で受け、敵は見事に散った。
敵を片づけたが、互いに目配せをし、私らは一言も交わさず別れた。
まだまだ、敵は沢山居るのだ。話している時間が勿体ない。
やがて彼の姿は人混みの中に消えていった。
遠距離攻撃がメインになったため、専ら遊撃隊として、敵の防衛に穴があれば削り、
主力であるナイトやパラディンの支援をする為、ソウルブレイカーやグリムトゥースを駆使して、
敵のプリーストやウィザードを沈黙させるなど、
私は到底攻城戦向きではない自らの装備で、出来うる最善の行動を取っていったつもりだ。
しかし、エンペリウムルームは生半可な攻撃では落とすことの出来ないものであった。
防衛戦は厚くそして堅固。
一度に入れる人数に限りがある上、相手も来るのを待ちかまえているのだ。
突破するのは容易な事ではない。
実際私も飛び込んだところ…最近クリエイターが創りだしたスキル、
アシッドデモンストレーションの威力は、脅威以外の何者でもなかった。
身をもって体験したが、足を踏み入れたら最後。
火炎瓶と強酸をぶちまけることで、私も原理はよく分からないが、
とりあえず何か反応することにより、1+1=2ではない威力が襲いかかってくる。
私的にこのスキルは適当に混ぜていたら出来てしまったような、
偶然の産物的スキルだと思っているが…これを仕掛けまくっているので、
部屋に入った瞬間こちらがやられているという状況が何度も続いた。
このギルドの指揮官が、これでは拙いと思ったのだろう。
急遽このブリトニアの砦を攻めることを諦め、
フェイヨンのチュンリム砦へと場所を移すことになった。
この時点で攻城戦の時間は1時間を切っていた。
にもかかわらず、チュンリム砦も攻めあぐねることに。
砦入口の防衛戦もさることながら、砦に攻め込もうという者が多すぎる為、
入口を通り抜けることがままならないのだ。
そんな中に無理に私は押し入ることが出来たが、待っていたのは…
ウィザードのストームガスト。
これは準備していたイビルドルイドカードの不死付与の魔力が付与されたメントルを纏うことで、
何とか凌ぐことは出来たが、そこにハンターのダブルストレイフィング。
これを何とか耐え凌ぐも、立ちふさがったのはチャンピオン。
攻撃を耐えつつ先へ進もうとしている私を不審に思ったのだろうか?
気を集中させて放たれる、剛の一撃。
阿修羅覇王拳に私の身体を貫かれるという状況。
この有様では流石に先に進めようはずもない。
結局ここも指揮官は諦め、アルデバランのルイーナ砦にさらに転戦。
残り30分。
じわじわとルイーナ砦の敵を排除しつつ、先に進む。
何処でもそうだが、脅威は高威力を瞬間的に何度もたたき出せるナイト達。
「3人来たぞ!排除頼む!!!」
一人で3人のナイトは荷が勝ちすぎる。
ソウルブレイカーを撃ちつつ、じりじりと下がりながら牽制。
他のギルドメンバーが気付くのを待ちつつ、攻撃の手はゆるめない。
その次の瞬間、身がふっと軽くなった。
それは突然の緊急招集だった。
気が付くと、私はエンペリウムルームに立っていた。
周りはすごい人混み。
どうやら誰かがエンペリウムを割ったらしい。
そこですかさずギルドマスターが、エンペリウムより力を繰り、緊急招集をかけた。
説明が一切無いので良く判らないが、状況からしてそんなところだろう。
残り10分程度。攻城戦の素人である私でも、これだけの人数がいれば十二分に守りきれると思えた。
事実、最後の特攻とばかりにナイトが突っ込んできたりするが、
私も含めて、遠距離攻撃可能なメンバーの集中攻撃により、撃破する。
まさにサーチ&デストロイ。
最後は一方的な人海戦術によるパワーゲームで、私が所属していたギルドは、
辛うじて勝利を収めることができたのだった。
とりあえず、私自身がエンペリウムの破壊に携わったわけでもないし、
殆どの敵が共闘(誰かが殴られている所を殴る)であったため、
結果は城を取る事が出来たにしろ、私の戦いとして満足行く場面は、
正直なかったような気がする。居ても居なくても、さしたる戦況の変化は無いだろうし。
とはいえ、これも仕事。錐の購入資金を貯める為にも、えり好みが出来る立場ではない。
要請があり、身体の余裕があれば、再び手伝いに行くのも悪くないなと感じた。
とりあえず、また何かがあればそのうち声がかかるだろう。
次は資金を貯める為に……しばらく崑崙に籠もってみようかと思う。
転生前に緊急回復用として集めたマステラの実。
これが今高く売れているらしい。久々の採取だが、さて。巧くいくかどうか。
第4話 雇われ暗殺者の攻城記
すごい渋滞だ…周りが誰が誰だか……………
ここはゲフェンのブリトニア砦。
飛行船の狩りにようやく飽きた私は、
知り合いのハイプリーストの要請を受け、この場に立っている。
1対1の戦いが信条である私にとって、
集団対集団という、攻城戦は未知の領域である。
手当たり次第に叩いていくのでは、直ぐに精神力が尽きてしまうし、
要請を受けたからにはそれなりの働きを示さねばならないし、
ケースバイケースで動かなければならないというのは、
アサシンにとって、計画を緻密に練って目標のみを倒す作業とは程遠く、
苦手な部類に入るなと、私的に思った。
ともあれ、敵は前からも、後ろからも押し寄せてくる。
前は勿論砦を守っている防衛側。
後ろは我々に便乗して砦を取ろうとしている別のギルド、
もしくは、最前線に戻ろうと移動している防衛側。
実は要請は受けたものの、特に指示は無かった。
まぁ一発の火力だけが取り柄のアサシンクロスだから、
周りの動きを見て、自分で判断して行動してくれという意味と判断することにした。
とりあえず、敵に見つからないようにクローキングで先にじわじわと進む。
途中で同ギルドアサシンクロスが敵ロードナイトに向かってソウルブレイカーを使っているのを目にした。
最前列に行くのを阻んでいるようだが、ただでさえ固いロードナイトが、
回復剤を使いつつ砦の中に逃げようとしている。
このアサシンクロスは敵部隊との挟撃を阻止しようとしているのだろう。
卑怯かもしれないが…防戦一方になっている敵の前に、クローキングしたまま立ちふさがると、
ほぼゼロ距離でのソウルブレイカーの詠唱に入った。
勿論クローキングは解けてしまうが、構わない。
敵の顔が凍り付いた。新手の、それもこの近距離…
観念したのか回復剤の使用を諦めて、私ともう一人のアサシンクロスのソウルブレイカーを、
丁度挟まれる形で受け、敵は見事に散った。
敵を片づけたが、互いに目配せをし、私らは一言も交わさず別れた。
まだまだ、敵は沢山居るのだ。話している時間が勿体ない。
やがて彼の姿は人混みの中に消えていった。
遠距離攻撃がメインになったため、専ら遊撃隊として、敵の防衛に穴があれば削り、
主力であるナイトやパラディンの支援をする為、ソウルブレイカーやグリムトゥースを駆使して、
敵のプリーストやウィザードを沈黙させるなど、
私は到底攻城戦向きではない自らの装備で、出来うる最善の行動を取っていったつもりだ。
しかし、エンペリウムルームは生半可な攻撃では落とすことの出来ないものであった。
防衛戦は厚くそして堅固。
一度に入れる人数に限りがある上、相手も来るのを待ちかまえているのだ。
突破するのは容易な事ではない。
実際私も飛び込んだところ…最近クリエイターが創りだしたスキル、
アシッドデモンストレーションの威力は、脅威以外の何者でもなかった。
身をもって体験したが、足を踏み入れたら最後。
火炎瓶と強酸をぶちまけることで、私も原理はよく分からないが、
とりあえず何か反応することにより、1+1=2ではない威力が襲いかかってくる。
私的にこのスキルは適当に混ぜていたら出来てしまったような、
偶然の産物的スキルだと思っているが…これを仕掛けまくっているので、
部屋に入った瞬間こちらがやられているという状況が何度も続いた。
このギルドの指揮官が、これでは拙いと思ったのだろう。
急遽このブリトニアの砦を攻めることを諦め、
フェイヨンのチュンリム砦へと場所を移すことになった。
この時点で攻城戦の時間は1時間を切っていた。
にもかかわらず、チュンリム砦も攻めあぐねることに。
砦入口の防衛戦もさることながら、砦に攻め込もうという者が多すぎる為、
入口を通り抜けることがままならないのだ。
そんな中に無理に私は押し入ることが出来たが、待っていたのは…
ウィザードのストームガスト。
これは準備していたイビルドルイドカードの不死付与の魔力が付与されたメントルを纏うことで、
何とか凌ぐことは出来たが、そこにハンターのダブルストレイフィング。
これを何とか耐え凌ぐも、立ちふさがったのはチャンピオン。
攻撃を耐えつつ先へ進もうとしている私を不審に思ったのだろうか?
気を集中させて放たれる、剛の一撃。
阿修羅覇王拳に私の身体を貫かれるという状況。
この有様では流石に先に進めようはずもない。
結局ここも指揮官は諦め、アルデバランのルイーナ砦にさらに転戦。
残り30分。
じわじわとルイーナ砦の敵を排除しつつ、先に進む。
何処でもそうだが、脅威は高威力を瞬間的に何度もたたき出せるナイト達。
「3人来たぞ!排除頼む!!!」
一人で3人のナイトは荷が勝ちすぎる。
ソウルブレイカーを撃ちつつ、じりじりと下がりながら牽制。
他のギルドメンバーが気付くのを待ちつつ、攻撃の手はゆるめない。
その次の瞬間、身がふっと軽くなった。
それは突然の緊急招集だった。
気が付くと、私はエンペリウムルームに立っていた。
周りはすごい人混み。
どうやら誰かがエンペリウムを割ったらしい。
そこですかさずギルドマスターが、エンペリウムより力を繰り、緊急招集をかけた。
説明が一切無いので良く判らないが、状況からしてそんなところだろう。
残り10分程度。攻城戦の素人である私でも、これだけの人数がいれば十二分に守りきれると思えた。
事実、最後の特攻とばかりにナイトが突っ込んできたりするが、
私も含めて、遠距離攻撃可能なメンバーの集中攻撃により、撃破する。
まさにサーチ&デストロイ。
最後は一方的な人海戦術によるパワーゲームで、私が所属していたギルドは、
辛うじて勝利を収めることができたのだった。
とりあえず、私自身がエンペリウムの破壊に携わったわけでもないし、
殆どの敵が共闘(誰かが殴られている所を殴る)であったため、
結果は城を取る事が出来たにしろ、私の戦いとして満足行く場面は、
正直なかったような気がする。居ても居なくても、さしたる戦況の変化は無いだろうし。
とはいえ、これも仕事。錐の購入資金を貯める為にも、えり好みが出来る立場ではない。
要請があり、身体の余裕があれば、再び手伝いに行くのも悪くないなと感じた。
とりあえず、また何かがあればそのうち声がかかるだろう。
次は資金を貯める為に……しばらく崑崙に籠もってみようかと思う。
転生前に緊急回復用として集めたマステラの実。
これが今高く売れているらしい。久々の採取だが、さて。巧くいくかどうか。
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